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2007年1月15日 (月)

授業 System Architecture

20070114_11 20070114_12システムアーキテクチャーは1月の授業のうちで僕が一番楽しみにしていたものだ。日本での仕事が主に人工衛星のプロジェクトが立ち上がる前のシステム設計だったことが大きく関係しているが、日本では体系を学べる機会が少なかったことが一番の理由だと言えるだろう。

例えば「このシステムは複雑な上に、全体設計のできが悪かったので開発が辛かった」とあなたのチームの誰かが言ったと仮定したときに、以下の問いに自信を持って答えられる人がどれだけいるだろうか
・システムの範囲を明確に定義してチーム全員で明確に共有しているだろうか?
・開発における各作業に対して、開発全体における位置づけと必要性をチーム全員が理解しているだろうか?
・システムの複雑さとは単に部品点数の多さではないが、その本質は何だろうか?
・全体設計のできの善し悪しを論理的かつ一般的に説明できるだろうか?
・困難な事は全てそのまま受け入れるべきものばかりなのだろうか?
・どうやったら開発が楽になって、誰もが喜ぶ結果に近づく事ができるのだろうか?

この授業は、究極的にはこのような問いに少しでも答えられるためにあるのではないかと僕は思っている。
担当はProf. Edward Crawley。MITのEngineering System Division(ESD)の教授だ。

1月は主に「システムアーキテクチャー」という考え方を理解することが目的で、言葉の定義から始まっている。
続きは11月にシステム設計の始まりから終わりまでのプロセスについてとアーキテクチャ設計のケーススタディ。
続いて12月には更に進んでサプライチェーン、プラットフォームやプロダクトファミリーの考え方、既存システムの再利用などについての講義がある。

さて、ここまで読んでくださったエンジニアの方には最初の授業に出た宿題を一度考えて欲しい。簡単なようで意外と難しい。

以下の4つの言葉について考えよう
「System(システム)」「Product(製品、成果物)」「Complex(複雑さ)」「Value(価値)」
問1)自分の定義を述べること
問2)世の中での定義を調べること
問3)自分の定義と世の中の定義を比べて分析すること
問4)最終的に自分がたどり着いた定義を述べること
問5)SystemとProductの違いを分析し、述べること

もちろん、絶対的に正しい回答などは無いので自由に考えて欲しい。

今日の写真は、授業で使っている教科書2冊。両方とも日本で購入可能。
The Art of Systems Architectingは、システムアーキテクチャーとは何か、様々なシステムを対象に分析して、どうすれば良いシステムアーキテクチャーが生み出されるのかを考える良著だと思う。もちろん"Art"と言っているだけ有って、全てを解決して見せてくれる訳ではないけれども、この本を「当たり前のことしか書いてない」と思う人がいれば、是非それを一般化してできるだけ多くの人と共有していただきたい。
Product Design and Developmentは、システム開発のプロセスについて分析した本。いくらか学術的に感じたがシステム開発のプロセスについて一通り勉強するには良いかもしれない。

どちらも生協で購入したときに値段が間違っていないか思わず疑ったほど高額なので簡単にはお勧めできないけれど・・・

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