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2007年1月11日 (木)

Coopetition

授業の一環でおもしろいエクササイズがあったので紹介しよう。
とは言っても、何か特別に高度なことや複雑なことをやったわけではない。単に「ルールに則って、ラインの外からかごにピンポン球を入れる。得点をなるべく多く取る」それだけのゲームだ。

6~7人1組で10チームに分かれてこのゲームをやることが告げられてルールを記した紙が配られた。口頭でも簡単に説明されたルールはだいたい次の通りだ。

  • ラインの外からピンポン球を投げてバスケットの中に入った玉の数が点数になる。
  • 1回以上バウンドしてからバスケットの中で静止しなければならない。
  • チームは投げる人と、投げる人に球を渡す人に分かれなければならない。
  • 球を渡す人がバスケットに球を入れてはいけない。
  • 毎回投げる人と球を渡す人は交代しなければならない。
  • 全チームが20球全てを入れ終わったら、球を再利用して入れ始めてもかまわない。
  • 再利用した球は全て重複して得点となる。
  • ゲームは6回行う。1ゲーム制限時間は2分、インターバルは2分。
  • 成績は取得した点数で評価する。

最初は各チームが競いあっていたのだが、途中からとあることをきっかけに、面白いことが起こった。
一つはルールに書いてないことは、何をしても良いと誰かが気づいて改良し続けたこと。つまり大きな紙を使って漏斗のようなものを作ったり、バウンドさせるのは床じゃなくても良いことなどだ。それを各チームが真似して改良することで得点がどんどん伸びた。

もう一つは、チーム同士で協力し合ったこと。ルールにあるとおり、全チームがバスケットにボールを入れられれば、もう一度バスケットを空にして得点を増やせる。そのために共通のルールを作ってスムースに事が運ぶように工夫を重ねる。時間短縮のアイデアを共有する。最終的には全体の代表者まで選ばれて全体を管理した。そう、コミュニティーが形成されていったのだ。

その結果どんどんお互いの点数を伸ばしていくことができて、最終的には最初の点数と比べて6倍以上の点数が得られるようになった。

なぜそんなことが起こるかというと、成績は順位による相対評価じゃなくて点数による絶対評価であったことが大きい。
だからこそ、各チームが独自性を発揮しながらも共有できる知識は共有して、全体の利益を増やしていくという流れに自然になったのだ。

競争関係(Competition)の中にあっても、目的が一緒であれば協力関係(Cooperation)を築くことのメリット、それがCoopetitionと言う考え方の基礎にある。世の中そんなに単純ではないことも確かだけれども、間違いなくクラスメート全員がその威力を感じていたことは確かだ。
最後にはウィンウィン(Win-Win)の関係をいかに築くか、MITは常にそれを考えている事を覚えていて欲しいという言葉で締めくくられた。

そしてこれが、その後1週間続くグループワークに大きな影響を与えたのだった(つづく)

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コメント

>じんきちさん
変化のきっかけはTAの一言やった。
「平均16点か、去年のチームは最終的に平均100点近く行ったよ」
そりゃ根本的に解決策を探さないと無理な点数だわな。

それと部屋の中にフリップチャートとかガムテープとか、他の課題で使った道具が置いてあったのを、みんな我が物として勝手に使い出した(笑)っていうこともあったな。
いずれにせよ新人にはちょっとした変化を誘う刺激が必要ですぞ。

おもろい!!!
今度の新人研修で使お~かなぁ。
あと、いろんな世代で試してみて、
何が起こるか見てみたい!!!

こういう教育ってホンマ大事やねぇ。

>いまさん
面白いと思ってもらえてうれしいです。
来月からはMIT正規の授業が始まっちゃいますが、今月はプレゼンテーションのレクチャーとか、単発的なプログラムもいくつか組まれているので、できるだけ報告しますね。

おもしろいね~。素敵なエクササイズや。
またこんなんあったらレポートよろしくです~。

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