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2007年2月23日 (金)

授業 System Architecture (Vol.4)

20070222_1 前回はシステム/製品に価値を与えるシステムも含めたWhole Product Systemについて述べたけれども、今回はさらに視野を広げてUse Contextについて考えてみたい。
Whole Product Systemに含まれるSupporting Systemがシステムに価値を生じさせるための物であるのに対して、Use Contextに含まれる物はシステム/製品が使われる環境に存在すれば何でも良い。そしてそれらはシステムと何らかの関係を持っていて、インターフェースが定義できる物であるはずなのだ。そして実はシステムがどういう機能を持っているかは、システムとその外部の物との関係を理解することで把握できるのだ。
つまり、システムは外部の物に何かしらの影響を与える、もしくは受けることで目的を達成しているはずで、システムの内部で完結していて外界との関係が全くないものはなくても同じ、何ら価値を生み出していないと言えるだろう。

少し話をふくらますと、単にContextと言う場合にはシステムがどういう状態に有ることを想定しているかを明確にした方がいい。なぜならUse Contextはシステムが利用される状況にあることを前提としているが、システムは製造、試験、展開(移動、配備)、入れ替え、廃棄など色々な状況に置かれる。そしてそれぞれの状況下でシステムと関係する物は違って当たり前だからだ。
というわけで、システム開発においては極初期段階のうちに、設計から廃棄までの全段階におけるContext、特にUse Contextについては十分に検討しておく必要がある。

これは当たり前のように見えて、実際のシステム設計の初期段階では十分に検討されない場合が少なからずあるというのが僕の経験上の意見だ。
システムが何を解決したいか、何に対して貢献したいかよりも、開発する物にとらわれてしまうというのがエンジニアにありがちなパターンではないだろうか。(この極限状態がいわゆる「箱物主義」だと思う)
つまり、思い描いているシステムの構成や機能の細分化に注力する一方で、そのシステムがどういう状況で使われて何からどういう影響を受けることに留意すべきか、何に機能や価値を提供するべきであるかが十分に考えられていないケース、身に覚えがある人は多いのではないだろうか。

写真は防塵防水設計のカメラ、Olympus μ720SW

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コメント

>いまさん
大勢が富豪になるのは難しいですし、エゴを捨てるのももっと難しいので、その中でどうしていくか考えなければなりませんね。絶対的な解は無いとしても。

>結局、誰でも自分がどういう結果で評価さ
>れるかでしか行動しないので

たしかにそうですね~。
マズローさんは、最終的な欲求として「自己実現」を言われてますが、その前に「衣食足りて礼節を知る」って感じですよね。ビルゲイツやヒデあたりになると、自己実現のみをめざせるのかな。

>いまさん
コメントありがとうございます。
科学衛星の場合は衛星を問題なく作ることではなくて、それで得られる成果が直接自分の評価に返ってくるので、目的ベースにならざるを得ないはずです。もし技官の人がプロマネになったらどうなるか、なんて想像しちゃいますけど。

結局、誰でも自分がどういう結果で評価されるかでしか行動しないので、物に縛られないようにするにはプロジェクトの成果やメンバーの評価を、時間と資金以下で問題なく納品できて動作確認もできたから大成功というところから、ユーザへどれだけ喜ばれてどれだけ価値のあるアウトプットを提供できたかに変える必要があると考えています。

ただその方法はだれも一般的な評価方法を持っていないという問題がありますけど。

開発する物にとらわれてしまうというのは、確かにありがちですね~。
最近、科学衛星の開発を少しお手伝いしているのですが、彼らはプロジェクトの目的が明確(とはいっても徐々に詳細化されていくのですが)なので物にとらわれるということはあまりないように感じますね~。

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