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2007年2月14日 (水)

授業 System Architecture (Vol.3)

20070214_1 アーキテクチャーを語るには機能にも目を向ける必要があるけれども、まずは物理的な観点からの考え方の整理を進めていきたい。

さて、前回は笛という極簡単なシステムを題材に、システムの要素分解について話したけれども、その要素全体からなるシステムとは何だろうか。それと製品(成果物、プロダクト)という言葉もあるけれどもそれとの違いは何だろうか。
これまた定義が山のように有るのだけれども、個人的に考える定義は次の通り。

  • システム:目的を達成するために複数の関係を持った要素が統合されたもの
  • 製品   :顧客のニーズを満たすために設計されたシステム

つまりシステムは何かを実行するための集合体であり、製品はシステムを意図した価値を生むという観点から注目した表現だと言えるだろう。もちろん構成要素だけで考えればシステムも製品も同じになることもある。

ここで笛というシステムに注目すると、それだけでは何も生産しないし価値は生まれないことがわかってもらえるだろうか。あくまでそれを使ってこそ価値が生まれるのだ。システムを取り巻いている価値を生むためのシステムを教授はSupporting Product System と定義している。

さらにシステム/製品とこれらのSupporting Product Systemを合わせたものをWhole Product Systemと呼んでいる。僕はこの言葉は非常に紛らわしいのであまり好きではないのだけれども、システムが意図した価値を生むために必要な外部要素を含めて、全体を定義する事にはシステム開発を成功させるための表現方法として十分に価値があると思う。

笛の場合、典型的なSupporting Product Systemは「オペレータ」と「空気」である。(空気は当たり前すぎて場合によっては要らないかもしれないけれども。)
カメラの場合は「オペレータ」、「被写体」、「可視化装置(プリンタ、モニタ、お店など)」などが考えられる。場合によっては機能を拡張するその他のSupporting Product Systemが考えられるけれどもそれはシステムの目的によって変わってくる。

もちろん、開発する側からするとSupporting Product Systemについてはそれがどういう物であるべきでシステムとどういう関係を持つかの説明責任はあっても、開発の責任を持たなくてはならない範囲はSystem(Product)だけと言える。

このWhole Product Systemと言う考え方によくマッチするのがiPodという製品ではないだろうか。iPod単体をシステム/製品として考えたときに、「iTunes」、「iTune Store」、「ユーザー」、「その他周辺機器」といったSupporting Product Systemが非常に充実している。

次回はWhole Product Systemをもう一段拡張したUse Contextについて語ろう。

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コメント

>いまさん
ありがとうございまっす!(笑)

>システムにオペレータが含まれることに違
>和感は無いかと思いますがいかがでしょう
>か。

違和感ないっす!

>いまさん
ご指摘の通りで、Supporting ProductではなくてSupporting Systemの間違いでした。本文は見え消しで修正しておきました。

ただ、Whole ProductではなくてWhole Product Systemです。ユーザーではなくてオペレータです。ユーザーが操作するシステムの場合にユーザーとオペレーターが同じであることが多いのですが、観点が違うのです。

システムにオペレータが含まれることに違和感は無いかと思いますがいかがでしょうか。

そういう捉え方もあるんだと思います。でもちょっと違和感があった点がひとつあります。

Supporting ProductやWhole Productには、ユーザーが含まれるんですよね。そうすると僕が持っているプロダクトというイメージにはユーザーは入っていないので、ちょっと違和感がありました。

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