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2007年3月18日 (日)

授業 System Architecture (Vol.6)

20070318_1 前回は機能について説明したけれども、もう少し掘り下げてみたい。
機能の具体例を挙げてみると「空気を震わせる」「電圧を変換する」「信号を増幅する」「液体を保持する」「数を数える」などという風に表現できる。自分でも挙げてみて欲しい。
そうすると明らかに機能はオブジェクト(対象物、オペランドとも言う)とそれに対するプロセス(行動、作用や変換)の組み合わせで必ず表される。
つまり当たり前のことだけれども、システムの機能は扱う対象となるものが必ずあって、それに何か影響を与える事によって達成される。

そうするとその対象物は、基本的にシステムの外部になければならない。最初は内部にあったとしても機能が実行される時には外部にあるはずだ。
なぜなら内部で自己完結するシステムは何の役にも立っていないからだ。

このシステムが役に立つために重要な役割を果たす対象物と機能を明確に定義しておくことは、システム設計に非常に役立つと僕は考えている。そして授業ではそれぞれ"Value related operand"と"Externally delivered function"と呼ばれている。
例えば橋の場合は何だろうか。(コロコロと例が変わって申し訳ない)
Value related operandとして思いつくのは橋の上を通る「車」であり、Externally delivered functionとしては「車を安定して支える」ことである。
間違った例としては、「川」と「川をまたぐ」が挙げられる。なぜなら川をまたいでいる事で何かしらの価値が生じるとは言えないし何のために川をまたいでいるかわからないからだ。
もう少し複雑な例として、デジタルカメラの場合は「デジタル/アナログ画像」と「画像をモニタ等に配信する」ことだと言えるだろう。
勘違いしやすいのは「被写体」を「デジタル画像として(内部メモリに)保存する」という対象物と機能の例。これはシステムの外部対象を扱ってはいるけれども、システムの外部に対して何ら価値を提供していないのであくまでシステム内部の機能で有ることに注意して欲しい。

この考え方はシステム全体だけではなくて、システムの各要素(サブシステム、コンポーネント)レベルで考えても十分に当てはまる考え方だ。
システムが何のために存在するのか、何を扱って何を提供しようとしているのか、それを見失わない限りプロジェクトは良い方向へ進むのではないだろうか。

次回はシステムの価値について。

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コメント

>imaさん
ま、そういうことです(笑)
熱制御や姿勢制御をいかに上手くやるかってのはミッション遂行に必要とされてこそ、ってことですね。
要求や機能の紐付けにも関連してます。

人工衛星の機能では、通信機能は対象物が人工衛星の外にありますが、姿勢制御機能や熱制御機能等は内にありますね。つまり、如何に熱や姿勢の制御がきっちりなされていても、データを送ってこなければ何の役にも立たないってことですな。ま、そらそうですだ。

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