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2007年5月15日 (火)

Technology Disruption (S-Curve)

20070515_1_2 多くの技術には世の中に現れてから廃れていくまでにいくつかのフェーズを経る。
それを表すのがこのSカーブだ。もちろんこれは技術だけじゃなくて、サービス、企業競争などを表現するのにも転用できる。


フェーズ1(Fluid Phase)

技術的な成熟度が低く、既に市場にある他の技術と比べても魅力が薄いため売り物にならず取り組んでいる企業の数も少ない。

フェーズ2(Transition Phase)
技術が使いもになり市場に出回るにつれて参入する企業が増加する。その相乗効果でこれまで以上のスピードで改良されていく。市場に製品があふれ、他の技術を駆逐する場合もある。

フェーズ3(Matured Phase)
技術が成熟するとともに成長も鈍化する。企業間競争もけりがついて、数社の勝者が生き残る。それでも新規技術がどこからともなく現れて市場を奪っていき廃れていく。

もちろんこのサイクルが当てはまらない場合も沢山あるけれども、身の回りにも当てはまるものは沢山ある。古くはガス灯と電灯、白熱灯と蛍光灯、カセットテープとCD、WalkmanとiPod、薄型テレビとブラウン管テレビ、VHSとDVD。ハードディスクの5インチと3.5インチ。枚挙にいとまがない。もちろんジェット機とプロペラ機のように異なる市場で共存する場合もある。

そして面白いのは、こういった関係にある、全く異なる2つの技術が同じニーズを満たして市場の勢力図を塗り替えていくときに、多くの企業がその移行に失敗していること。
失敗する理由は色々あるけれども、マーケティングを上手くやっている企業ほど失敗してしまうというのには驚きだ。
なぜなら将来的に市場を乗っ取る側の全く新しい技術は、未成熟で、性能も低く、価格も高い、今の商品を買ってくれている主要マーケットからすると現時点では魅力的でないし購買意欲も湧かない。いかに利益を最大化するかを考えるとビジネスモデルを変えずに現状の技術と商品を繰り返しパワーアップしてシェアの拡大を図る方がはるかに手っ取り早いからだ。ビジネスが順調にいっているときに不確かでしかも規模の小さいニッチ市場に乗り込むメリットを説明するのはなかなか難しい。

と言うことで、今日も栄枯盛衰は繰り返す。
それではどうやってその技術が今の時点でどの段階にあるかを見極めるかというと、確実な方程式は無い。ただ、前述のSカーブを頭に入れた上で参入企業や市場や技術開発の動向を持って予想するしかない。

それでもエンジニアとして、特にマネージメントを必要とする立場であれば、技術と市場のダイナミクスを分析するツールを知っておいて損はないと思う。

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