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2007年6月 1日 (金)

Value for GPS System

20070531_1 こちらのブログでも紹介されているように、ヨーロッパが開発しているGPSシステム、Galileo計画がビジネスとして実行することを断念した模様。日本の準天頂衛星と同じ道をたどっている。

結局ずっと疑問視されていた、高精度位置決定と安定したサービスというガリレオが売りにしていた点では全システムに投資した資本を回収するだけの価値を見いだせなかった。
言い換えると、無料で1mより高い位置精度を、今後も当面の間、社会保障上問題ない地球上ほとんどの地域で提供するアメリカのGPSを捨てて、それ以上の位置精度と政情不安定な地域でのサービスを受けるためにお金を払っていいというユーザーが居なかったという至極簡単な結論だったわけだ。

もしかすると衛星電話のIridiumやGrobal Starのように、最初は事業の採算性があったのが、開発途中で地上のインフラレベルの向上や技術の発展によって既存のGPSによる位置決定精度が向上するなど、状況の変化によってニーズが無くなっていったのかもしれない。

政府にとってはアメリカに依存せずに位置決定システムが持てるわけで自在性というメリットが絶対的にあるわけで、落ち着くところに落ち着いたという感じがする。誰がGalileoの自在性をコントロールするかという問題はあるわけだが。

さて、無料のサービスがあるからと言ってビジネスチャンスが全くないというわけではない。無料で提供されているコンピュータのオペレーティングシステム、Linuxを無料/有料のソフトウェアと組み合わせてパッケージ化したものを販売して成功している企業もある。個々のソフトウェアはWebから無料でダウンロードできるし、有料ソフトウェアも個別に買った方が安かったとしても、インストールやメンテナンスを簡単にしたり、サーバーを中心とした大きなシステムを組んだりすることでユーザにお金を払ってもらう事に成功しているのだ。

性能や機能に優れているからという単純な理由だけでなく、ユーザーは何に対して価値を認めるか(Value Creation)、さらにはそれに対してどれだけお金を払い、自分たちにどれだけ回ってくれるか(Value Capture)を見極めないと成功するのは難しい。

しかし、これで結果的に政府がインフラとしてGalileoを配備してくれれば既存のGPSサービス関連企業には大きなビジネスチャンスが生まれてくることは間違いない。Galileoの事業化に失敗して一番利益を受けているのは誰かと考えるとややこしくなってくるのでこの辺で。

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コメント

先輩こんにちは!
メールを送りたいのですが、アドレスがわからないのでコメントに書いてしまいました!
是非、手打ちうどんを世界に広げましょう~!

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