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2007年7月 1日 (日)

ものづくり ~Customer Needs~

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誰も欲しがらないものを作っても仕方がないので、多くの場合はまず選んだマーケットセグメントのお客さんが何を欲しがっているかを把握することから始まる。これはすごくおおざっぱに言って次の手順で進められる。

  1. 現在の顧客やターゲットとする仮想の顧客から生の意見を集める
  2. 集めた意見からニーズを汲み取る
  3. ニーズを主要なものと副次的なものに分け、必要に応じて分類する
  4. ニーズ間の相対的な重要度を決める(ランク付けする)
  5. 全体的に矛盾がないか、抜けや漏れがないかを確認する

まず初めの生の意見を集める方法としては、直接買ってくれそうな対象へのインタビュー、5~10人程度を集めてのディスカッション形式のフォーカスグループがある。企業によっては不特定の大衆に対して大規模に行う事になるだろう。さらには、ヘビーユーザーや参考になりそうなサービスが既に存在する他分野のユーザーを選んでインタビューやフォーカスグループの手法を使う「リードユーザー」と呼ばれる方法がある。
このときに大事なのは「どういう製品が欲しいか」つまりソリューションを聞き出すのが目的ではないと言うことだ。人のサガとしてすぐに具体的なモノに飛びついてしまう傾向があるけれど、この段階でそれが最善のソリューションであることを誰が保証できるだろうか。大事なのは、誰が何に困っているか、潜在的なことも含めてどこに問題があるのか、既存の製品の何に不満を持っているか、どういう事が実現できれば嬉しいか、そういった事を把握する事が必要なのだ。そのためにはユーザーがどういう仕事の進め方をしているか、既存の製品がどう使われていて、何が原因で売れている製品と売れていない製品が分かれているかなどを調べることでユーザーへ正しい質問が出来る可能性がぐっと上がる。

そうやって集めた声は貴重なデータだ。しかし、曖昧な表現や重複も多数含まれているはずだ。なのでそれを簡潔な表現に直し、整理する必要がある。そうすることで具体的にユーザーが何を求めているかがわかりやすくなる。ただしここでも上と同じように、「何をしたいと求めているか」を知りたいのであって「こういう解決策が欲しい」と言う表現はなるべく避けなければいけない。

そしてそれらのニーズを分類、ランク付けをする。分類するに当たっての方法は色々あるけれど、授業では名前こそ出なかったけれど、KJ法が便利だと教えられている。自分は仕事でも使っているのだが本当に便利だと思う。
ランク付けについては初めから完全に出来るわけはないけれど、不完全だとしても設計が進むにつれて繰り返し見直されるはずなのであまり気張らなくても良い。ただしどれだけ明確に分類やランク付けが出来ているかはプロジェクトの中で何が大事であるかがどれだけわかっているかを教えてくれる。つまり方向性がどれだけはっきりと見据えられているかを反映している。

この後はユーザー要求、製品への仕様制定へと続いていく。

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コメント

>いまさん
コメントありがとうございます。KJ法を含め、意外と日本で開発された手法が米国でも多く使われていることに驚きます。
AHPは、重み付けの正確性に不確かさが残りますが、議論を深めるためには使えるかも知れませんね。

順位付けの話しについては「ものづくり ~Pugh Matrix~」
の回も参考にしていただければと思います。http://sdm.cocolog-nifty.com/blog/2007/07/pugh_matrix_e059.html

大事な話ですね。私そのあたりをQFDの演習で最近やっております。やはり分類にはKJ法を使用しました。重要度付けにはAHPを使用しました。

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