« System Dynamics(その5)~ビア・ゲーム2~ | トップページ | System Dynamics(その7)~大事なこと~ »

2007年7月27日 (金)

System Dynamics(その6)~ビア・ゲーム3~

20070727_sd6_beergame3_1 今日は本当に暑かった。さらに寝不足でふらふらだったにもかかわらず、朝一の授業が終わった後にクラスメート6人で炎天下の中でタッチフットのミニゲームをやってしまった。タッチフットと言えば僕にはタッチラグビーだったけれど、こちらではもちろんアメリカンフットボールだ。
結果は、相手の方がパスが正確で大敗してしまったけれど、へばりながら3人でチームの健闘を讃え合った。

残念ながらビア・ゲームではテーブルを囲むメンバー間で健闘を讃え合う光景はまず見られない。
全体のコストを最小限にするという共通の目的を持ち、各自が出来る限りの努力をするのだけれど、ゲームが進むにつれて周りから聞こえてくる声は
「ほわっつ?なんじゃこりゃ?何でこれだけしか来ないんだ?(もちろん英語)」
「へいへいへい奴らクレイジーだぜ。いきなり注文が10倍?ありえん!(しつこいけど英語)」

ゲームが終わって在庫量の変化グラフをつけてみると、一部のチームは笑うしかないほどの在庫を抱え、一部のチームは絶望的なBack log(予約待ち)に沈み、そして残りはそのどちらも体験していることになる。
教授はこのゲームを子供達から大企業の社長達までがプレイするのを数百回も目にしているらしいけれど大体の傾向は同じとのことだった。そしてみんな同じ言い訳をするらしい。

"That's not my fault! Others screwed me up!"
「俺が悪いんじゃない!周りが滅茶苦茶にしたんだ!」

全員が全員に向かって言い始めると本当に説得力が無い。

ちなみに今回の設定では、最小到達可能コストは約$550、過去の平均は約$2,200ほどになるそうだ。
僕らのクラスでは最大が約$4500、優勝した僕のチームが最小の約$1,600でありがたく商品を頂いてしまった。
それでも「勝ったのは俺が上手くコントロールしたからだ」と皆が思っていたので負けたチームとのメンタリティに大した違いはない。しかも最適コストの3倍もかかってしまっている。
(もちろん勝因はちゃんとある♪と僕は懲りずに思っている)

そしてもう一つ良くある言い訳は
"I do not fail in the second round, for sure."
「もう一回やったら絶対うまくいくはず。」

残念ながらこれも間違いだ。在庫や予約待ちの山が多少減るだけのようだ。
ちょっとした工夫は出来るけれど、全体のダイナミクスを把握することなくして到達できる範囲は限られている。例え50週に渡ってお客さんの注文がずっっと4ケースだったとしても似たような失敗をするらしい。
更には例え、このゲームを製造者がお客さんの注文を直接聞いて直接納入するケース(つまり一人でする)でも同じ失敗をしてしまう。
ここでは省略するけれど、これらは全てシステム・ダイナミクスのモデルを使って完全にシミュレートできてしまう。

話が非常に長くなってしまったけれど、このゲームから僕が学んだことは3つある。

  • 「他はどうあれ自分は自分の出来ることを精一杯やっていればいい」と言う考えは集団全体はもちろん自分にも回り回って悪影響を及ぼす可能性がある事に気づかない
  • 問題解決のために取った行動が、時間遅れを伴って忘れた頃に自分にどう戻ってくるかを考える必要がある
  • システムのダイナミクスをモデル化して見てしまうと、何のことはない当たり前の事に思えてくる

しかし、結果がわかっているからシステム・ダイナミクスが解るんじゃないか?
実際の世の中にある複雑なシステムはモデル化出来ないんじゃないか?
とかいう声も聞こえてきそうだ。
もちろん僕もまだまだ学び始めたところだけれど、次回はシステムダイナミクスの使い方について考えてみたい。

« System Dynamics(その5)~ビア・ゲーム2~ | トップページ | System Dynamics(その7)~大事なこと~ »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/176692/7293018

この記事へのトラックバック一覧です: System Dynamics(その6)~ビア・ゲーム3~:

« System Dynamics(その5)~ビア・ゲーム2~ | トップページ | System Dynamics(その7)~大事なこと~ »