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2007年8月24日 (金)

Digital Innovation

20070823_digital_innovation メールや電話などの間接コミュニケーションは、直接コミュニケーションの代替手段ではなくて補完する手段だと書いたけれど、その一方で情報技術の発達に伴って補完できるレベルが上がってきていることは間違いない。
身近な例で言うと、Skypeをするときに音声だけの場合よりもWebCamを使ってお互いの顔を見ながら話した方がずっとコミュニケーションがスムースだし会話が弾む(気がする)。1対1であれば相手の表情もハッキリわかるし、地球の反対側同士で話しをしているようには思えなくなってくる時がある。

エンジニアリングの分野でも、これまでは2次元の図面だけではなかなか説明できなかった複雑な形状も、3D CADの出現によって完全に形状情報が伝わるようになった。まさに百聞は一見にしかずである。

つまりは、これまで遠隔で伝えることが難しかったビジュアル情報が簡単に作れるようになって、さらにその質が上がってきたことと、頻繁にあって話しをしなくても遠隔でのコミュニケーションで事足りる割合が上がってきているということなのだ。わざわざ足を運ばなくても簡単に必要な事が済ませられるのであればそれに超したことはない。

日本のものづくりは、欧米に比べてチームでの密なコミュニケーションや組織を超えた連携が長所として長年あげられてきたけれど、情報技術の発展によってその優位性が徐々に薄らいできているのではないだろうか。
まして、開発サイクルが短くなって、コスト削減と人員削減でエンジニアの層も薄くなり、じっくりとことんコミュニケーションをとる事が出来なくなってきている気がする。

日本ではチームでのシステム開発において、簡単にコミュニケーションが取れるからか有って当たり前のものであって、さほど重用視されない傾向があると思う。コミュニケーションの質を上げるには、頻繁にミーティングを開いて進捗状況や新しい情報を交換しているなどといった漠然としたルールでは意味がない。
チームに必要な情報と、そのうち各個人が何に責任を持たなくてはならないか、どうやってそれをチーム内で共有して交換し合うか、そういったことが曖昧になっている場合は、チーム内でどのようにコミュニケーションを取っているか、どういう情報が必要でどこからどう流れているか、一度地道に見直す必要があるのではないだろうか。

要は仕事の仕方を把握した上で、便利でお手軽な情報共有ツールなどが自分たちの仕事をどうサポートしてくれるか考えれば良い。その上で、間接コミュニケーションと直接コミュニケーションの使い分けとバランスを考えるべきだろう。

日本では仕事のミーティングの後に必ず飲み会を開く人がいるが、意外とそこで行われるディスカッションに含まれる情報の価値は高かったりする。こうやって有象無象のチーム活動を通じて何となく議論が深まって情報が生み出されると同時に共有が進んでいく日本型のコミュニケーションと、役割と責任を明確にした上で情報を生み出して共有するプロセスさえ明確にして物事を進めていく欧米型(とはいえ、MITにいてもこれを上手くやっている人は意外と少ない印象がある)の良いとこ取りがナントカできないだろうか。

ということを考えるのが、実は僕の論文テーマと関係していたりもする。

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コメント

>うっちーさん
何のために集まってるかわからない会議は意味がないけれど、情報とかアイデアの交換の機会を持つことって大事やね。
もちろん、情報の種類と質を上手くコントロールする必要はあるけれど意思疎通が勝手に図られるほど上手く回っている会社は少ないんじゃなかろうか。

論文のテーマはコンカレントデザインとコミュニケーションに関するものです。話しは帰国後になりますのでしばしお待ちを。

ちょっと近いような遠いような話。

昔は何も決めない(決めることがほとんどない)チーム(組織)会議って意味がないと思ってたんだよね。
でも、そうやって毎週定期的に話すことによって、チームの人が何をやっているか、どういったことを考えているかってことを理解する機会ができるってのは実は重要な意味を持つんじゃないかって最近思ってる。

論文のテーマ、意欲的だね。
また、まとまったら説明してくださいな。

では。。。

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