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2007年9月 6日 (木)

Managerial Accounting (前編)

20070905 Financial Accountingは利益を上げてなんぼの私企業を対象とした会計なので、非営利団体(NPO)や政府機関ではFund Accountingという会計の方法を使う。詳細はとにかく私企業と、非営利団体では別の会計方法があると知っておけば良いと思う。

そして私企業、非営利団体どちらにとっても大事なのがManagerial Accountingだ。

どんな団体であれ活動すれば必ずお金がかかるし、働く人たちに報酬を払わなければいけない。そのコストをどの活動にどう割り当てるか、利益や報奨金を誰にどう配分するかをマネージメントするものだと考えてもらえばいい。

例えば、とある研究所では様々な実験装置を所有している。全装置の減価償却費用は、様々な実験にかかっている人件費(職員や専門オペレータがその機械に張り付いて操作している時間×単価)と同じ比率で割り当てている。つまり実験装置の利用料は人件費の何倍かになるわけだ。次にあなたが欲しいと思っている新しい実験装置を導入する場合、安いけれど手動操作が多く必要な装置と、高いけれどフルオートで操作がほとんど不要な装置のどちらを購入するだろうか。純粋に必要な方を選んで買うように誘導するためにはどういうコスト割り当て方式が良いだろうか。

例えば、とある企業では大型ステレオ、小型ラジカセ、ポータブルプレイヤー、音楽周辺機器の4開発部門があった。ここ数年大型ステレオ部門の利益率が低い。会社の利益率を上げるためにはその部門を売却するなりたたむなりして、高収益の部門だけを残すべきだろうか。何を指標に判断すべきだろうか。

例えば、上の企業では共用部分の費用や諸経費は、各部門の人件費を含む活動費用の比で割り当てられている。マネージャーのボーナスは、成果主義を取り入れて各部門の利益(売り上げから全経費を引いたもの)の比率で配分している。ここに隠れる問題はなんだろうか。

例えば、マンションと店舗が入った総合ビル、駐車場スペースが500台分あって建設費や維持管理費、目標利益を含めた総額を月当たりにならすと500万円だったとしよう。1台分のスペースには1万円/月で金額を設定するだろうか?

例えば、アパレルメーカーのカジュアルとフォーマル、それぞれ独立採算の部門が1つの店舗内に売り場を持っているとしよう。もちろん売り場は分かれている。しかし売り場の裏にある倉庫やオフィス、事務などは共用していることが多いだろう。もしかすると工場からの配達も共用かもしれない。
そうした場合に、店舗の賃料、電気代は2部門にどう割り振るのが良いだろうか?共用部分の費用や配達費用はどう割り振るのが良いだろうか?売り場の面積?客数?売り上げ?

これらの事例からわかるようにコストの割り当てや報奨制度の設定によって、人は行動を変える。自分が最も良く評価され、最もコスト配分が低くなるように考えて行動する。それによって企業全体が良くなることもあれば悪くなることもあるのだ。
(興味があれば上の事例でどういう変更を加えると良くなるか考えてみて欲しい。)
なのでManagerial Accountingは人々の行動を思った方向に向けるための戦略ツールとしても使える(つづく)。

写真は、日本ではラー●ンズがやっているCMのアメリカ版より。

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