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2007年12月15日 (土)

1人1台

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MITには有名な研究所がいくつかある。もちろんほとんどは技術者や科学者に限っての話なのだが、その中でもひときわ有名な研究所がMedia Lab.(メディアラボ)だ。

以前にこのページで紹介したプロジェクトマネジメントの授業で、とあるチームが分析対象に選んだプロジェクトが、このメディアラボが大々的に進めているOne Laptop Per Child(全ての子供に1台ずつコンピュータを)プロジェクトだった。

メディアラボのネグロポンテ教授が始めたこのプロジェクト、1台$100のノートPCを開発して発展途上国の子供たちが教育の場でコンピュータやインターネットに触れる機会を持ってもらおうというのがコンセプトだ。最初はできるわけがないと言われていたこのプロジェクト、値段はまだ$188もするけれど既に第一ロットとして30万台の製造に取りかかっている。
アメリカでは「1台買って1台寄付しよう」(Give one, Get one)というスローガンの元に市場に出回っている。(ちなみにこれはアメリカでは一般的な「1つ買えば、もう1つもらえる」(Buy one Get one)のパロディだ)
11月12日に販売をスタートして以来、既に19万台も売れているらしく滑り出しは順調と言ったところだろうか。

日本のIT関係のメディアでも以前から紹介されていたので僕も知ってはいたが触ったことはなかった。それが最終プレゼンテーションの当日にメディアラボの協力を得て、実際にクラスの中で回覧された。
他のクラスメートも耳にしたことはあっても手にするのは初めてのようで、じっくりといじくってなかなか回してくれない。残念だがプレゼンテーションの内容よりも明らかに皆他人の手元にあるPC注目している。

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そしてプレゼンテーションも終わりに近づいたところでようやく僕の手元に回ってきた。14インチのThinkPadと比べてみるとかなり小さいのにもかかわらず意外に重い。キーボードはふにゃふにゃでキーを打っている感触は全くと言っていいほど無いけれど完全防滴で壊れそうな部分が全くないのには感心した。

OSはLinuxベースの独自OS「XO」が搭載されている。一番感心したのはこのOSのユーザーインターフェースだ。とにかく教育用に目的が絞られているのでできることはかなり限られているんだろうけれど、とてもわかりやすい。起動も早いし説明書なんて無くても1分いじればできることがだいたい分かる。メール、ブラウザ、チャット、文書作成、お絵かき、計算などなど何でも簡単にできる。目的とユーザー層を上手く見極めて開発していることに感心してしまった。(大人が子供から取り上げてオフィスで使うにはちょっと向かない。)

文字入力は英語版はもちろんのこと、おそらく政府との契約がある発展途上国向けにロシア語、モンゴル語、ヒンディ語、アラビア語、アフリカ諸国の言語などが用意されている。

日本の子供たちは物質的にはすごく恵まれている環境にいるためか、さすがに日本語版は開発されていないし販売も計画されていない。それでも最近はこれに触発されてかASUSのeee PC($199-399)やIntelのClassMate PC($250-300)が欧米や発展途上国で売られている。

娘が小学生に入る頃にはどれでもいいから日本語版を1つ買ってやりたいと本気で思う(売り出されなかったら勝手に日本語化しちゃえばいいけど)。携帯電話なんかよりよっぽど買ってあげたくなる。

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ちなみに写真のキーボードはヒンディ語版のキーボードトップ。

うーん、アメリカでeee PCを自分用に一つ買って帰りたくなってきた・・・パソコンが4万円だもの。

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