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2007年12月29日 (土)

学んだことの重みと一年という時間

20071228_1 MITでは一月のIAPに始まって、春、夏、秋の3学期を過ごしてきた。たったの一年だけれども人生のベスト3に入るかもしれないくらいに思いっきり勉強した一年だったと思う。取った授業は全部で18クラス、145単位。それに24単位の修士論文が加わる。

SDMの学生は一般の大学院生のように研究室に所属しない。その代わり1月にここで紹介したとおり、ちゃんとそれなりの設備があるので学習環境は研究室で机を与えられるのと同じくらいには恵まれていたんじゃないかと思う。

個人での勉強もチームでのプロジェクトも、この環境があったからこそ思う存分やってこられたし、逆にこの環境がなければ13ヶ月でこれほどの量をやり遂げる事は不可能だったかもしれないと思う。論文を除いて全てをやり終えた今、家の書棚に収められた膨大な教科書と資料の整理をしているとそれを実感しないわけにはいかない。

写真は家にストックしていた授業の資料。ほとんどはSloanSpaceという授業用のWEBサイトで配布された資料を授業やミーティング、そして宿題のためにプリントアウトしたものだ。積み上げてみると膨大な量だけど、もちろんこれらは一年間で印刷した資料の一部でしかない。一時的に必要だったけれど取っておく気にはならずに捨てた資料を加えるとどれほど高く積み上がるか予想もつかない。

試験には紙媒体の資料のみ持ち込み可だし、MBAコースのほとんどの授業では授業中にPCの利用が禁止されているのでスライドをプリントしてメモを書き込んだ。それに膨大な量のリーディングをこなすためにそれらをプリントして持ち歩いて電車の中で読んだりした。宿題は電子ファイルで提出しても採点は印刷した上に手書きで返ってきたりする。みんなでディスカッションするときには印刷した資料を見ながらだったりもする。

資料が電子ファイルで配布されるようになってもそれを扱う環境や人の行動がまだまだ紙に頼らざるを得ない形になっているんだなと、この山を見ながら思ってしまった。

それでも積み上げているうちにこれを持って帰るの気がだんだん失せてきた。苦労を共にした書類だとはいえ、日本に航空便で送るだけでも1万円以上は確実にかかる。教科書だけでもこの数倍の高さに積み上がる。紙の資料を保管しておく場所も馬鹿にならないし読み返したい資料を見つけるだけでも大変だ。幸いほとんどの資料についてはメモ以外の部分は電子ファイルを持っている。なので一大決心をして全部のファイルに目を通してメモをパソコンで打ち直すことにした。幸い授業のスピードについていくためにメモは最低限にしてあるので半日有れば可能な量だと推測できたし、一年間を振り返る良い機会だと考えればやる気も沸いてきた。

やってみると一度学んだ事とはいえ細かい点は結構忘れている。それに春学期には理解できなかったことが、他のいろいろな授業を取ったおかげで今になって分かったり、違う風に解釈していた事がいろいろと出てきてとても有意義だった。

そして一番強く思ったのは1年間でこの量をこなすのはちょっと無茶だったなと言うこと。実はこのことについてはクラスメートとも何度か議論になっているので思いが確信に近くなったと言うべきかもしれない。

試験や宿題で良い点を取ることと、仕事の中で使えるまでに核心や考え方を理解する事との間にはかなりの距離がある。そのギャップを埋めるにはそのための努力とある程度の時間が必ず必要なのだ。

多分この膨大なデータを一年の記録としてDVDなどに保存することで満足してしまっては1年間勉強したうちの何割かは忘れ去られて無駄に終わるのだろう。自分がSDMで一年間かけて勉強したことは何だったのか、どれくらいかかるかは全く見当がつかないけれど、それを求める日々が帰国後も続くのだろう。

日本では今日が仕事納めの人が多いと思います。一年間お疲れ様でした。
そして来年は今年以上に良い年になるようお互いに頑張りましょう。

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コメント

>うっちーさん
一年間応援ありがとう。
忙しいと日々こなしていくだけで精一杯だったりするからなぁ。
と言うか、それって個人的にも組織的にも膨大な損失やと思うわ。
アメリカ企業の、記録を取って分析する文化は見習うべき所でしょう。
形式的になりがちな点は要注意ですが。

1年お疲れ様でした。
やっぱり復習って大事だよね。
こないだ入社以来やってきた仕事を振り返ってみたら、
結構忘れてるんだよね・・・。
いろいろ思い出して有意義やった。

あと、もう少し。体に気をつけて最後までがんばれー。

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