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2008年1月 8日 (火)

プロジェクトの価値(分類)

いきなり前回の記事と正反対の事を言っているように思われるかもしれないけれど、全てのプロジェクトが投資に対するリターンを最大化するべき対象ではない。

何かしら新しいことに挑戦するプロジェクトでは過去の経験がそのまま通用しなくなる可能性が高くなるので、様々な点で不確定性が高くなる。一つのビジネス分野を開拓して発展させていく長期的な観点から考えると、最初のプロジェクトは試験的な位置づけで高リスクと低リターンを覚悟して小規模に実行してみる事も必要な場合が多い。

短期的な損得と長期的な損得の両方を見据えた上で、どういう組織戦略を立てて複数の連続もしくは同時並行で進められるプロジェクトに対して優先度付けと意志決定を下していくかが組織運営の腕の見せどころの一つでもある。

そのためには各プロジェクトがどういう位置づけに有るかを理解して、どう継続的に発展させていくかを考えることが必要になる。Wheelright氏とClark氏によるとプロジェクトの性質は以下の5つに分類される。産業分野や企業の特徴によっては分類が変わるかもしれないが、上から順にリスクや不確定性が高くなる。

新規技術開発プロジェクト
イノベーションや技術開発を実用に移すこと目的としたプロジェクト。

ブレイクスルー・プロジェクト
全く新しい製品やプロセスを開発するプロジェクト。

プラットフォーム・プロジェクト
ラインアップのベースとなる製品を開発するプロジェクト。

派生プロジェクト
既存の製品やプラットフォームに対して低コストバージョンやグレードアップバージョン、オプションを組み込んだりするプロジェクト。

業務提携プロジェクト
上記の4分類において、開発能力やサービスレベルなどを高めるために他の組織と連携(パートナーシップ/アライアンス)を組むプロジェクト

それでは、プロジェクトがどの分類に当てはまればどれくらいのリスクを許容すべきでどれくらいの規模で実行してどれくらいのリターンを見込むべきなのだろうか。と、言われても普遍的な答えは存在しない。欧米では定量的な評価や分析が重要視されるのは確かだし、企業によってはリスクやリターンなどを定量的に算出する評価式とある程度の基準を決めているところは有る。
しかしどれだけ精巧で詳細な評価モデルが確立されていても、その定量的な評価結果が自動的に意志決定結果になることは無い。最終的な判断は必ず人が下すべきだと考えられている。

各種の情報を元にして自分の責任と権限で判断するために高給取りのマネージャーがいるのだ。

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