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2008年12月 9日 (火)

Lead Users in the shipyard

20081209_leadusers 「だいたい2トンくらいです。あのブロックをどんどんつなげていくわけです。」
巨大な台車に積まれて運ばれていく巨大な鉄の塊を、ぽかんと見つめる僕らの横で説明が続く。
「あのクレーンはこの工場最大で700トンまで釣れます。海外ではもっと大きいのが有りますけどね。」

先週、とある造船所の研究所を訪問したついでにタンカーの工場を案内してもらっていたときの一幕である。日本の造船業は90年代に斜陽産業と呼ばれていた記憶があるが、いまではかなり持ち直して世界第二位の生産量を誇っているそうだ。世界トップは意外にも韓国であり現代、大宇、三星などがそれぞれ一社で日本の大手全部を併せたほどの圧倒的な生産量を誇っているらしい。

普段宇宙を相手に仕事をしていると人工衛星まるまる一つが船の部品と同じ重さであり、日本最大のロケットでさえ燃料満載でも2機纏めて釣り上げられるクレーンがあるというのはクレイジーと言いたくなるほどのスケールだ。それほどに実際に目の前にあるタンカーという機械は圧倒的に巨大だった。

船は人工衛星やロケットと技術的にも経営的にも全く違う状況にあって、研究課題や開発の仕方も全く違う。それでも異業種だからこそ自分の悩みに対して、先進的なアイデアや解決策に結びつくヒントが得られるかもしれない。(マーケティング用語でいうLead Usersみたいなものだ)
本当に革新的なアイデアというものは、自分のフィールドで考えに考え抜いた異業種の2人が出会ったときに生まれてくる。学校で教わったわけではないが僕はそう思って「普段関わりがない人」との交流には積極的に参加するようにしている。(やり残している仕事はたくさんあるが・・・)

今回は造船所の特性もあってかシステム開発の方法論に加えてマーケティングとそれに基づいたシステム提案のやり方について学ぶことができたのは収穫だった。彼らは長年船を造ってきただけ有って、セミオーダーメイドとでも言うべきカスタム量産品を作る能力は本当に素晴らしい。
あまり詳しく書けないのが残念だけど、簡単に言うならばターゲットユーザが決まったらそのユーザの仕事をとことん分析して、そのユーザに合ったカスタム船を提案して、具体的に提供できる付加価値を見せてあげることという当たり前かつ難しいことなのだが。

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