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2009年4月28日 (火)

Snoopy in Space

20090427_snoopy お金さえ払えば宇宙旅行に行ける世の中になったけれど、1960年代はまさに訓練を積んだ人たちが命がけで目指す場所だった。

人の命が宇宙に行くことは、宇宙飛行士と開発陣に大きなプレッシャーがのしかかることを意味する。サターンVロケットやアポロ宇宙船、ソユーズなどの開発と運用に関わる人たちは人の命を預かり、そして宇宙飛行士は自分自身の命を賭けて仕事に臨まなければならない。

そして、宇宙に限らず何事もそうだけれど自分たちが出来ることを全てやり尽くすためには、99%の努力と心からリラックスできる1%のユーモアが僕は必要だと思っている。
特に製造も試験も全て終わり、後は射場で最終チェックをして運用するだけだという段階になれば、プレッシャーと向き合いつつも如何に平常心でそこに望めるかが大事だ。

とある人は、ここ一番と言うときには、本当に優れたマネージャーはみんなを束ねてビシッとリードするだけではだめで、時折一番リラックスしている姿を見せて冗談でも飛ばしていなければならないということを語ってくれたことがある。

もしかするとNASAのApolloプログラムにおいてはSnoopyがその象徴としての役割を果たしていたのかもしれない。Appolo 10号でチャーリーブラウンと名付けられた司令船とスヌーピーという名の月着陸船。あの子供にも愛されるコミカルでユーモラスなキャラクターたちの言動は、豊かな人生観を語ってもくれるし確かにぴったりの役割だと思う。

そんなSnoopyと月面着陸40周年を記念した展覧会が明日4月28日から5月10日まで、東京駅近くにある三越日本橋店で開催される。
このGWに機会のある人は足を運んでみてはどうだろうか。

2009年4月24日 (金)

個人から組織へ、組織から個人へ

20090423_ エンジニアに限らず人が成長するためには自分で苦労して経験を積むのが一番で、他人の経験を聞いたり記録を読んだりしてもあまり意味がないとは昔からよく言われている。

つまり「百聞は一見に如かず」と言う諺と同じように、何事も経験しないと大事なことは身につかない。どうやって後輩に自分の経験を伝えるかよりも、どうやって後輩に大事な経験を積ませる環境とセイフティーネットを提供してあげるかが重要というわけだ。

評論家はともかく、自分で手を動かして、決断して何かを形にしたり動かしたりする人の中に経験が大事ということに異論を唱える人は少ないだろう。

それでも知っておけば苦労しなくて済むこと、自分の経験に照らし合わせて深く理解できることは意外と少なくないのではないかと思う。誰もいちいち二次方程式の解を求める公式や万有引力の法則を自力で見つけ出す苦労をする必要はない。応用問題を解くには繰り返し練習やトレーニングが不可欠だけれども、基礎は知っておけばそれで良いのと同じことだと思うのだがどうなんだろうか。

経験を積ませなくてはいけないといっても、現場に放り出して誰も面倒を見ずに放っておいては成長しない。先輩が適切な「指導」という名の下に考えなくてはいけないこと、してはいけないことなどを自分の経験を元にきちんと伝えてガイドしてやらなくてはならないはずだ。

文字にした経験や知識を伝えるにしても同じこと。書いたから読んでおけというだけではだめで、経験を積む課程の中であらかじめ知っておくべきことが必要なタイミングで簡便に参照出来るかどうかにかかっていると思う。

では、何故多くの組織がこういった知識の継承に苦労するのか。こういった活動を根付かせるキーは何なのだろうか。

僕は、知識や経験を残すと同時に使っていくプロジェクト、その仕組みを構築して運用していくサポート部門、そして組織全体をドライブする経営陣。これらの異なる立場のグループがこういった活動に一体感を持って取り組む状況をいかにして作り出せるかにかかっていると思う。

ただし、それこそが企業文化の基礎を為す重要な事柄だからこそ、変えることが難しいものの一つだったりするのかもしれない。

2009年4月19日 (日)

East Meets West

20090420_east_meets_west
システムズ・エンジニアリングの国際団体、INCOSEが毎年開催しているシンポジウムまでちょうど3ヶ月となって、そのホームページがいよいよ充実し始めている。登録受け付けも始まったし、テクニカルプログラムの詳細も公開された。

19回目の今年は始めてアジアで開催される記念すべき大会だ。しかしそれ以上に嬉しいのは、僕が知っている2000年のオーストラリア大会以降、始めて日本人の論文が発表される。しかもリストには5人もの名前が挙がっているから驚きだ。

日本からの参加者は毎年多くても3,4人で、論文発表者が誰もいない状況で、「日本は優れたシステムを提供している国として世界中で有名なのに、何故来ないんだい?」と何度も質問されたものだ。

今回の変化が一過性のものではなく、SEの世界における"Mysterious Japan"の評判が変わっていくきっかけにしたいものだと思う。

開催は7月20日から23日まで、シンガポールにて。
もちろん僕も2年ぶりに参加するけれど、今からとても楽しみだ。

2009年4月 5日 (日)

SDM Pulse

20090403_sdm_pulse SDM/MITがどんなプログラムなのか聞かれることがたまにある。実はこういう質問がとても困る。なかなか全体的な雰囲気を伝えようとしても上手くいかなくて、質問と同じくらい漠然としたありきたりのことしか言えないか、具体的なことを並べ立てて結局全体像を上手く伝えられないかのどちらかに終わってしまうことが多い。

そんな僕に代わってSDMの雰囲気や特色を上手く伝えてくれるのがSDM発行の季刊誌、SDM Pulseだ。
このSDMのWEBサイトから誰でもダウンロードして読むことが出来る。

実はこの季刊誌、僕の入学が決まって初めてSDMを訪れた2006年秋のInformation Eveningというイベントで創刊が発表されていた。なのでそのときのことは鮮明に覚えている。たった8ページで、内容もSDMの紹介程度だったのでちょっとがっかりしたのだった。その後数回は同じような内容で、クラスメートとの話題に上ると批判ばかりしていた。

それがいつの間にかエディターの気合いが入ってきたのか、授業に関する面白い内容を報じることが多くなり、紙面も20ページ程度に増えてきて、皆さんに紹介したくなるほどのものになってきた。

特に今月号のトップ記事は正に僕が味わったSDMの醍醐味を伝えている。授業の課題プロジェクトで或るチームが消防車開発企業のプロセス分析を行って改善提案を行ったと言うもの。彼らはちゃんとボストン市内の消防署を数件訪れて、顧客のニーズ分析やユースケース分析まで行っている。
僕もクラスメートと一緒に、これと全く同じような事をやったからこのおもしろさはとても良くわかる。アメリカでは当たり前のようだったけれど、学生の課題に時間をそこまでの割いてくれる企業の姿勢に少しびっくりしつつも、授業の課題という枠を越えてチャレンジングな仕事をしているようなワクワク感が有ったし、本当にスキルアップのために真剣に取り組んでいた。

他の記事でも、

  • 授業で学んだことがいかに今の仕事に役に立っているか
  • 具体的に、学んだ手法をどう使って仕事に貢献したか
  • 何故私がSDMでの学生生活と社長業と育児を同時にこなせたか
  • 1月の厳しいブートキャンプがいかに有意義であったか

など盛りだくさんの内容を伝えている。

SDM/MITをよく知りたい人は是非一度目を通してみて欲しい。

(写真は2009年春季号のトップ記事に掲載されていた写真。人文字MITはお決まりのポーズだ)

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