2009年10月27日 (火)

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20091027_image 先日、傍らにあった文庫本を何気なくパラパラとめくっているとこんなフレーズが。

「彼の父親は天文学者で、一年の半分は種子島宇宙センターに行ったきり帰ってこない」

・・・残念ながら世の中のイメージってこんなものかも。
でも直木賞候補になるほどの作家ならもうちょっと調べて書いて欲しい。

(写真は大崎射場。さすが世界一美しいと言われる宇宙センター)(JAXA提供)

2009年9月11日 (金)

Debut!

20090911_debut 雲の間に消えるまでのほんの一瞬、火の玉が暗闇の中を上がっていくのは綺麗だった。小さな画面のストリーミング放送では実際とは比べものにならないのは分かっているが、そう感じたのは久々に手に汗を握る打上だったかも知れない。日本史上最大のロケットH-2Bのデビュー!
1秒間(たった1秒!)の打上時間ウィンドウに合わせてキッチリ打ち上げられたのは見事でした。
どのような未来が待ち受けているか分からないけれど、これからの活躍に期待!

さて、宇宙ステーションへの物資輸送機HTVはこれから1週間かけて宇宙ステーションへと向かう。
ヨーロッパのATVがステーションにドッキングしたときも感動的だったからこそ、こちらも見逃せない。

(写真は打ち上がったHTV技術実証機のミッションロゴ、JAXA提供)

2009年4月28日 (火)

Snoopy in Space

20090427_snoopy お金さえ払えば宇宙旅行に行ける世の中になったけれど、1960年代はまさに訓練を積んだ人たちが命がけで目指す場所だった。

人の命が宇宙に行くことは、宇宙飛行士と開発陣に大きなプレッシャーがのしかかることを意味する。サターンVロケットやアポロ宇宙船、ソユーズなどの開発と運用に関わる人たちは人の命を預かり、そして宇宙飛行士は自分自身の命を賭けて仕事に臨まなければならない。

そして、宇宙に限らず何事もそうだけれど自分たちが出来ることを全てやり尽くすためには、99%の努力と心からリラックスできる1%のユーモアが僕は必要だと思っている。
特に製造も試験も全て終わり、後は射場で最終チェックをして運用するだけだという段階になれば、プレッシャーと向き合いつつも如何に平常心でそこに望めるかが大事だ。

とある人は、ここ一番と言うときには、本当に優れたマネージャーはみんなを束ねてビシッとリードするだけではだめで、時折一番リラックスしている姿を見せて冗談でも飛ばしていなければならないということを語ってくれたことがある。

もしかするとNASAのApolloプログラムにおいてはSnoopyがその象徴としての役割を果たしていたのかもしれない。Appolo 10号でチャーリーブラウンと名付けられた司令船とスヌーピーという名の月着陸船。あの子供にも愛されるコミカルでユーモラスなキャラクターたちの言動は、豊かな人生観を語ってもくれるし確かにぴったりの役割だと思う。

そんなSnoopyと月面着陸40周年を記念した展覧会が明日4月28日から5月10日まで、東京駅近くにある三越日本橋店で開催される。
このGWに機会のある人は足を運んでみてはどうだろうか。

2009年3月30日 (月)

流れ星

Iss_2 夕闇の静かなグラウンドに立っていると、それは淡いオレンジ色に煙った南西の空からすっと現れて暗い空へと上っていった。オリオン座や冬の大三角の横を明るく輝きながら、ほとんど頭の真上を通り過ぎてものの数分でまた薄暗いオレンジ色のガスの中へと消えていった。

宇宙最大の人工構造物である国際宇宙ステーション、もちろんどれだけ目をこらしても光の点にしか見えず、形まではわからなかった。
あの光の中に人間が住んでいることを知ってはいるけれど、それはどこか不思議な感覚だ。良く考えると幼いときに飛行機を見上げていたときの感覚と似ていることに気がついた。
とても忙しいときにはこういったちょっとしたことが大きな気分転換になる。

宇宙ステーションが日本国内のどこからいつ綺麗に見られるかはこのページで紹介されているので、皆さんも是非一度チェックして、実際に宇宙ステーションを眺めてみてほしい。

2007年4月 2日 (月)

Space Launch Systems Guide

20070402_1 とある授業でグループワークをしているクラスメートから”俺のバイブルだ!”と紹介されたのがこの本、International Reference Guide to Space Launch Systems -Fourth Edition-

情報提供者リストの中にJAXAからも7名が記されている事もあってか、日本でもロケット関係者の中では有名な本らしいけれども全く知らなかったのは不覚。

というのも、世界の打上システムとサービスを網羅的に知るには非常によい本だという印象を受けたからだ。
ロケットのリストだけを見てもメジャーどころはもちろん潜水艦から打つShtilから開発中のK-1やVegaまで含まれているし、ブラジル、インド、イスラエルといった比較的マイナーな国のロケットもばっちり網羅している。

実は恥ずかしながら本当に驚いたのは各ロケットの解説内容だ。
もちろん各ロケットの構成、エンジン性能、バリエーション、性能曲線(衛星質量と投入軌道&高度など)、フェアリング形状とアダプタ(衛星が搭載できる空間と取り付け方法と言えばいいかな?)、衛星への要求条件などに注力されているのだけれども、それ以外の情報が日本語のロケット解説書と比べてかなり充実している。
日本のロケットではM-VとH-2Aが掲載されているのだけれども、例えばH-2Aについては年間に打ち上げられる回数や漁業問題による打上期間の制限、ロケットがどこで誰によって製造され種子島で打ち上げられるか、射点や運用がどうなっているかが概説されている。さらには、源流のN-1まで遡って開発と性能向上の歴史、打上履歴、失敗とその原因が概説されていて面白い。

そして、一番初めのロケット概要には、主要な組織としてこう書かれている。
Marketing Organization:           Rocket System Corporation/Mitsubishi Heavy Industries
Launch Service Organization:   JAXA/Mitsubishi Heavy Industries
Prime Contractor:                  Rocket System Corporation/Mitsubishi Heavy Industries

RSCとMHIがセールスやっているのは知っていたけれども、どこまでマーケティングはやっているのかちょっと気になる。
今日の「民営H2A打ち上げ、1回ごとに国費要請…三菱重工」というニュースで、

・・・H2Aの打ち上げ事業は02年、国から三菱重工に移管する方針が決まり、1日にスタートした今年度から正式に移管された。三菱重工は民間受注を目指して営業活動を展開してきたが、外国のロケットより割高な打ち上げ価格がハンデで、受注実績はない。・・・

・・・「産業支援にあたるため、宇宙機構の予算で計上するのは難しい。H2Aは打ち上げ精度などを高めれば、今の価格でも外国勢に対抗できるはず」(文科省)など慎重論もあり・・・
(出典:Yomiuri Online)

とあったけれども、この本で他のロケットの情報を読むと、本当にロケットの値段と性能の問題かなと疑問になってくる。信用性はともかく公開情報源を参照すると打上費用は、H2A202:$80M、Ariane5G:$180M、Delta4 Mid.:$90M、とデュアルロンチがほぼ前提とも言えるAriane5Gの値段は半分としても、そんなにひどい値段じゃ無いと思うのは気のせいだろうか。性能についてはむしろH-2Aが多くの点で勝っているんじゃないかと思う。

気にすべきは契約手続きから衛星打ち上げまでの商用サービスがどうなっているかだと思う。その点が諸外国と肩を並べられる位にならなければ、いくら打上費用を国が補填したところで商用打上の契約は取れないと思うのだけれどもどうなんだろうか。

2007年3月23日 (金)

Go Flight!

20070323_1 星出宇宙飛行士のシャトル搭乗が決まったとのこと。本当にめでたい。
以前ご本人に会って話したときには、宇宙に行けるのならどんな手段でもいいから行きたいと切実な目で話されていたのを思い出す。
実際はシャトルの打上が既に押し気味な上にNASA自体の予算がかなり足りていないようなので、どうなることかはわからないけれども一日も早く実現することを祈るのみ。

それでもISSの終わりが見えようとしている今、月火星計画ははっきり言って疑問だらけだし、何のために人が宇宙に出て行くのか考えないと10年後には何も無いんじゃないかと、ちょっと不安になったりする。
エネルギー問題の解決など経済的なメリットはかなり疑わしいし、微少重力下での実験がビジネスになるかというとISSを見る限り自立は難しそうだし。

それでも人が宇宙に出て行くことはわくわくすることに間違いないし、個人的には人が宇宙に出て行くことは必然だと信じている。
ひょっとすると、1週間でも家にこもるとおかしくなりそうになるけれどその理由はよくわからないのと似たような感覚なのかもしれない。

こういうことって論理的にメリットを説明できるんだろうか・・・・。
よしんば説明できたとしても日本という国で、一国に限らない人類共通的なメリットの理解を得て資金を得るには相当な努力と時間が必要なんじゃないだろうか。
最近そんなことを考えたりする。
写真はJAXA提供。

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